約 3,322,758 件
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/9345.html
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第百八話「MONEY DREAM」 宇宙商人マーキンド星人 登場 才人たちがタバサを救出するためにガリアへ侵入する手筈を整えていた頃、当のタバサは ガリア王国のアーハンブラ城に身柄を移されていた。エルフの土地である“サハラ”との 国境近くにある、ガリアの古城だ。タバサの母も同じ場所に連れられてきていて、眠らされていた。 現在のタバサは、杖は取り上げられているものの、虜囚の身になったとは思えないほど 自由にされていた。だが、城より外へ逃げ出すことは出来ない。城に在中するガリアの兵士たちに、 そして何より、タバサを下したエルフ――ビダーシャルに監視されているからだ。 ビダーシャルは何らかの目的があり、ガリア王ジョゼフに協力しているという。そしてビダーシャルは、 ジョゼフの要望により、母の心を狂わせた薬を作成中であった。――もちろん、タバサに飲ませるものだ。 このままだとタバサは、後十日ばかりで、死んでいるのと変わりないような状態にされてしまうのだ。 そうと分かっていながらタバサは、既にあきらめの境地にあった。万全の状態でもまるで 歯が立たなかったエルフ相手に、母を連れての脱走が出来るはずがない。逃げたシルフィードが 才人たちに助けを求めに行って、彼らが自分を助けようとガリアという大国を敵に回してしまう のではないかということだけが唯一の心配事であった。 タバサは自分に残されたわずかな時間を、眠ったままの母と一緒にいることに費やすことに決めた。 母のベッドに腰掛け、ビダーシャルの持ってきた本の一冊のページをゆっくりとめくっていく。 『イーヴァルディの勇者』。ハルケギニアの平民の間で広く読まれている冒険活劇だ。 自分も、イーヴァルディのようにいくつもの冒険をしてきたものだ。だがその幕切れは こんな形であった。ファルマガンとジルとの約束を果たせなかったことは残念であるが、 最早どうしようもなかった。 タバサは己の経験した冒険を回想した――。 今度のタバサの任務は、いつものような荒事ではなかった。ガリアのベルクート街に新しく 出来た賭博場に、貴族平民問わず多くの人間が入れ込んでいるのだという。その中には王宮で 働く者も少なくなく、賭け事に熱中してろくに働かなくなる者が日に日に増加していき、 しわ寄せを食らっている王宮が悲鳴を上げているとのこと。その問題の賭博場の人を惹きつける カラクリを暴き出し、潰してくるのがタバサに与えられた使命であった。 そしてタバサは、ド・サリヴァン伯爵家の次女、マルグリットと名を偽って、問題の賭博場に 臨もうとしていた。 「おねえさま、今度の任務は荒っぽいのじゃなくてよかったってシルフィ思うの。おねえさまが 怪我しないのは、シルフィにも嬉しいことなのね!」 最近のガリア貴婦人の間で流行している男装姿のタバサにつき従う、次女の格好のシルフィードが ウキウキしながらそう言った。 「怪しい賭博場の秘密を暴け、ってことだけど、どうせそんな場所に大した秘密なんてないのね。 人間なんて欲望にコロッと流されちゃうものだし、みんながみんな遊び好きのろくでなしってだけ なのね。あッ、もちろんおねえさまは別よ? で、そんなお馬鹿さんを引っかけるつまんない カラクリを暴き出すことくらい楽勝なのね~、きゅいきゅい」 上機嫌にまくし立てるシルフィードだが、極秘の任務の内容を口に出すわ、人間として不自然な ことを並べるわ、とひどいありさまなので、タバサに杖でポカポカ叩かれた。 「いたい、いたいよう」 「静かに」 「ごめんなさい。ごめんなさい。もうしゃべらないのね。きゅい!」 そんなこんなでやってきた場所は、一軒の宝石店。しかしそこが件の、地下賭博場の入場口なのであった。 タバサは事前情報にあった合図を示すことで、宝石店から地下へ続く秘密階段を下り、 賭博場の扉の前まで来た。 横の小さなカウンターの前に立つ黒服の執事が、タバサに恭しい態度で告げた。 「貴族のお客さまでいらっしゃいますか。では、こちらで杖をお預かりします」 隣に立った、シルフィードが、心配そうにタバサの顔を覗き込む。杖を預けることは、 雪風のタバサがただの女の子になってしまうことを意味しているのだ。 タバサは、動じた風もなく、杖を執事に渡した。 ドアマンが扉を開くと、中からどっと、眩い光と人々の喧騒、酒とタバコの匂いが溢れてきた。 「地下の社交場、“天国”へようこそ!」 入り口をくぐったタバサに、きわどい衣装に身を包んだ女性がしなだれかかった。接客係のようだ。 「まあ! こんなお小さいのに! 坊ちゃん、誰かの付き添いで来たの?」 タバサは首を振った。 「あら、よく見たら、女の子じゃないの! どこの商家のお嬢ちゃんだい? どっちにしろ、 ここは子供の来るところじゃないよ!」 女がそう叫んだら、奥からでっぷりと太った中年男性が現れた。人当たりのよさそうな 商人風だが、目が笑っていない。 「ばかもの。貴族のお嬢様と、商人の娘を間違えるな」 男は女を叱りつけると、奥へと下がらせた。 「接客係の失礼をお詫び申し上げます。当カジノの支配人である、ギルモアです」 タバサは男に関心を払わずに、辺りを見回した。サイコロ、カード、ルーレット等、様々な賭け事が 絶えず行われ、大勢の人間が群がっている。情報の通りの賑わい具合であった。 「どうしてこんな地下にカジノを造ったのだ? といった顔をされてますな? いやなに、 こんな商売をしている内に、顔色で思っていることが分かるようになりましてな」 ギルモアという男が言葉を続けた。 「知っての通り、カジノは合法ですが、賭け金に上限が定められています。しかし当カジノは、 裕福な商家の旦那様や、名のある貴族の方々にも満足いくような賭け金を設定させていただいて おるのです。従ってこんな細々と営業させていただいている次第。そして当カジノは、他の賭場には ない特色がもう一つあります。――お客さまにいつまでもお遊びいただけるシステムをご用意しております」 初めて、タバサがギルモアに顔を向けた。 「ご興味を持たれましたな。そのシステムというのは、賭博とは別に、少々の労働と引き換えに 資金を稼げるというもので、これ故に当カジノに来られるお客さまは、たとえ賭けに失敗されても、 いつまでもお財布の底が尽きないのでございます。まさにこの世の“天国”! 夢のような場所と 自負しております」 そうやっていつまでも客を離さないのが、このカジノの秘密の一つか。だが、その「少々の労働」とは どういうものなのか? 「まぁ詳しいことは、後でのお楽しみということで……」 まずは賭け事を始めろ、とギルモアは暗に言っていた。だがその前に、タバサに一つ尋ねた。 「安心が第一の当カジノ故、慎重を期すために、お名前を伺っております」 「ド・サリヴァン家の次女、マルグリット」 「ありがとうございます。マルグリットお嬢さま、今日はどのようなゲームでお遊びですかな?」 タバサが選んだのは、サイコロを使った賭博だった。それが、タバサの魔法も暴力も使わない 冒険の始まりだった。 タバサは始めの内は、レートの下限ギリギリを黙々と張っていた。しかし十五回目の勝負で、 ディーラーの手つきを微妙な動きを見切ったことで大金を張り、見事に勝利した。そんなことを 繰り返して、タバサは数時間後にはチップの山を積んでいた。周りの人々が自分の賭け事を忘れ、 ギャラリーを作ったほどだ。 夜も更け、最初百エキューだったのがおよそ一万数千エキューのチップになった頃に、 ギルモアが揉み手をしながらやってきた。 「お嬢さま……これはこれは大変な大勝でございますな。さて、そろそろ夜も更けてまいりましたが……」 どうやらタバサは店の予想以上の大勝をしたようだ。このまま勝ち逃げされては困る、 との響きが混じっている。ここからが本当の勝負ということであった。 「続ける」 と返すと、ギルモアの目がわずかに細くなった。指をぱちん、と弾くと、サイコロのシューターが ほっとしたような顔で奥へ消えていった。 「申し訳ありませんが、このテーブルは、シューターが体調を崩してしまったので、お開きと させていただきます。さて、そろそろ小さな賭け額にも飽きた頃ではございませんか?」 ギルモアの持ちかけてきた勝負をもちろん受けるタバサだが、その前に集中力を回復するための 休憩を申し出た。 豪奢な別室に通されたタバサに、ついてきたシルフィードがヒソヒソ声で尋ねかけた。 「それでおねえさま、肝心のここを潰す方法って思いついたの?」 コクリ、とうなずくタバサ。 「この賭博場は、間違いなく、何らかのイカサマをしてるはず。それを見つけて、客たちに教える。 それで終わり」 タバサは賭けをしながら、カジノの様子を観察していた。その結果分かったのは、今のタバサのように、 大勝をした客はギルモアたちに目をつけられ、個室での賭けに誘い込まれた。そして誰も戻ってこなかった。 何故戻ってこないのかまでは分からないが……勝ち負けが決まっているギャンブルなどありはしない。 それはつまり、ギルモアは確実にイカサマをしているということだ。 「なるほど。で、おねえさまは、早速そのきっかけを見つけたって訳ね?」 タバサが今度は首を横に振ると、シルフィードはため息を吐いてタバサの頭をぐりぐりとかいぐり回した。 「お前はほんとに使えない小娘ね。ちゃっちゃと任務を終わらせて、買ったお金でシルフィに お肉を買うのが裏の任務なのね。では、シルフィが何とかしてあげるのね! イカサマとやらを 見つけてあげるのね! きゅい!」 タバサはシルフィードをじっと見つめると、言い放った。 「あなたには無理。今回は頭脳戦」 「それはつまり、シルフィの脳が足りてない、と言いたい訳なのね?」 「そうは言ってないけど、近い」 きゅいきゅいきゅい! と抗議の声を上げるシルフィード。 「こ、この、古代種のシルフィを捕まえて、足りてないとは上等なのね!」 「……ゲームでイカサマを見つけることは、いつもの戦いとは全く違う」 「シルフィだって、お役に立ちたいのね」 「気持ちだけもらう。大人しくしてて」 「なによなによ。バカにして。つまんない! つまんない! ちょっと散歩でもしてくるのね!」 気分を害したシルフィードが廊下に出ていった後で、外から扉がノックされた。 「誰?」 「給仕のトマです。お嬢さま、飲み物を持って参りました」 「入って」 ドアが開き、スマートな青年が入ってきた。しかし彼は、ワインの壜とグラスをテーブルに置いても、 部屋を出ていかなかった。 「失礼とは存じますが……お嬢さまは、名家のお生まれではないですか?」 と問うたトマの切れ長の目には、タバサは覚えがあった。わずかなタバサの変化を、 トマは見逃さなかった。 「お久しぶりでございます。シャルロットお嬢さま」 「トーマス」 「そうでございます。オルレアンのお屋敷で、コック長を務めさせていただいていたドナルドの息子、 トーマスでございます。シャルロットお嬢さまが、あの扉から現れた時には、跳び上がるほどびっくり致しました」 タバサの頭に、懐かしい記憶が蘇った。トーマスは手品が得意で、シャルロットはそれを見て いつも朗らかに笑っていた……。 昔懐かしいトーマスは己の来歴を語った。オルレアンの家が取り潰しになった後は、使用人も 散り散りとなり、トーマスも父を亡くしてからごろつきのような暮らしを送っていたが、ギルモアに 拾われてここで働くようになったのだという。 「さて、そんなお懐かしいお嬢さまに、ご忠告です」 「忠告?」 「はい。ここに先ほどのチップの九割を手形に変えたものを持って参りました。これをお持ちになって、 裏口より逃げて下さいませ」 「どうして?」 「さる事情があって、それは言えませぬ。ただ、この後のゲーム、お嬢さまは決して勝てない 仕組みになっております」 「理由を教えて」 トーマスの目の色に嘘はなかったが、それでもタバサは理由を求めた。トーマスは困ったように 首を振ったが、タバサが納得しないと思ったのか、話し始めた。 「この賭博場は……店名にあるような“天国”とは言えませぬ。むしろ……」 「むしろ?」 「……いえ、言葉が過ぎました。たとえるならば、喜捨院なのです。富んでいる者から金を巻き上げ、 貧しい人々に配る目的で作られた賭博場なのです。従って、お金をお持ちの方は必ず負ける、そういう 構造になっております」」 「誰が作ったの?」 「ギルモアさまでございます」 あの欲深そうな支配人が、トーマスの言ったような喜捨院を作るとは思えないが……タバサは 口には出さなかった。 「そのような訳で、勝った一割は、貧しい者への施しとお諦め下さいませ。残りは私の裁量にて お返し致します。それでご勘弁下さいませ」 トーマスは心からタバサを心配してそう配慮してくれたのだが、儲けて帰るのがタバサの 目的ではない。彼には悪いが、タバサはその後のギルモアとの賭け勝負に挑んだのであった。 だが、万全の心構えで挑んだにも関わらず、タバサはギルモアの仕掛けたイカサマのタネの、 糸口も見つけることが出来なかった。単純なカードのゲームで、カードに仕掛けは見当たらず、 カードを切る役もゲームの場所選びもタバサがやったにも関わらず、タバサは負け続けた。 一時間も経たずに、タバサは先ほどの勝ち分を全て溶かしてしまった。 タバサのチップを全て奪ったギルモアは、至極満足げに告げた。 「さて、お嬢さま。どうやらチップがなくなってしまったようですが……これ以上お続けに なるのなら、新たにチップを買っていただかなくては」 タバサは首を振った。 「おやおや、それではゲームは続けられませんな。しかしご安心を! このような場合に、 私めが先ほど申し上げた『システム』がご有用となるのです」 とギルモアが言った途端、トーマスの表情が一気に青ざめた。 「ぎ、ギルモアさま。マルグリットさまはまだ幼くいらっしゃいます。あの『仕事』をお勧めするのは……」 「控えろ、トマ。それをお決めになるのはお前ではない、お客さまだ。さてお嬢さま、新しくチップを お買い求めなさるためのお仕事を受けられますかな?」 ギルモアの申し出に、タバサは迷うことなくうなずいた。 イカサマのタネを暴けないのは非常に悔しいが、その『仕事』なるものの正体も確かめなければ なるまい。……トーマスがあんな反応をしたのだ、真っ当なものではない。 「結構でございます。ではお嬢さま、ご案内しましょう」 ほくそ笑むギルモアと、力なく肩を落とすトーマスにタバサがついていこうとした時、 それまでどこに行っていたのか、シルフィードがようやく駆け戻ってきた。 「おねえさま、待って!」 「おやおや、お連れさまではございませんか。彼女もご一緒されますか?」 タバサはシルフィードとギルモアを見比べ、シルフィードに向かって言いつけた。 「黙ってついてきて」 シルフィードは何かを伝えようとしていたが、タイミングが悪い。今はカジノの秘密を 確かめるのを優先した。 「でも、おねえさま! シルフィはさっき……」 「今は大事な局面。後で聞くから」 タバサがじっと目を見据えると、シルフィードはしぶしぶ押し黙った。 「お話しは済みましたでしょうか? それではこちらです」 ギルモアが先導していった先は、地下カジノの更に地下に続く階段。それを下りた先の、 絢爛としたカジノとは打って変わって寂しい光景の地下室に待っていたのは、四角いレンズの 眼鏡を掛けた一人の男だった。 「おっと、ギルモアさん。また新しいお客さまですか? おやまぁ今度は随分と小さいお嬢さんで」 「うむ、ド・サリヴァン家のマルグリットお嬢さまだ。例によって、ここから先の案内を頼むぞ、タマル」 タマルと呼ばれた男は、ギルモアと対等の立場のように会話をしていた。カジノの先にある 地下室を担当しているようだが、カジノの業務員ではなく外部の人間らしい。 「はいはいかしこまりました。それではお嬢さま方、ここから先の作業場に関してはこの不肖 タマルがご案内致します」 ギルモアから任されたタマルが、どこかおどけたような態度でタバサたちにお辞儀した。 「それでは早速、ご説明をば。上でおおまかな説明をお聞きになったとは思いますが、ここより先で していただくのは賭けではありません。対価を得るための労働でございます。なぁーにそんな難しいことを させたりはしませんとも。ここで稼いだ賃金は、そのまま自分のものにするのも良し、上のカジノで またお遊びなさる資金にされるのも良しでございます。まぁ、ほとんどの方はカジノに舞い戻られますがね」 弁舌を振るいながらタマルは、タバサとシルフィードを一つの扉の前まで連れてきた。 「作業の内容は二種類ありまして、どちらを選ぶかはお客さま次第でございます。賃金は安いけれど 『リスク』のないお仕事と、高いけれど『リスク』のあるお仕事」 「危険(リスク)……?」 タバサとシルフィードは怪訝な顔となった。 「まぁまぁ大したものではありませんけどね。ご覧になってからお決めになって下さいな。 それではこの扉の先で行われているのが前者の、安いけれどリスクのない仕事でございまぁす」 タマルが扉を開けた先に広がっていた光景は……タバサたちに目を疑わせるようなものだった。 広い部屋の奥に巨大な鋼鉄の装置が鎮座していて、それからは太いコードが何本も伸びている。 備えられた三つのガラス窓から見える輝きは……火だろうか? 博識のタバサでも、その装置が 何なのかは皆目見当がつかなかった。 そして装置の周りに、全身を覆うハルケギニアには見られないような材質の服で身を包んだ人たちが、 何らかの作業を行っている。どうやら、装置を組み立て拡張する作業のようだ。 「基本的には、あれを作る仕事でございます。この仕事は主に平民がやってますね。カジノとは 関係ない、地上で職にあぶれた方々も招いて働いてもらってるんですよ。やっぱり人間、働いてないと いけませんからねぇ」 「えッ、ちょっと……『あれ』は何なの?」 唖然としているシルフィードが尋ねたが、タマルは意外そうに聞き返した。 「おや、知ってどうなさいます?」 「い、いや、何なのかも分からないで作るなんておかしいのね」 「左様ですか? そのようなことを言われたのは初めてですがねぇ」 タバサとシルフィードは思わず目を合わせた。 「まぁこの仕事は肉体労働なので、元より貴族の方には人気がないですし、お嬢さまの体格的にも 向いてないですね。お二人には、もう一つの方をお勧めします。お若いし打ってつけですよ」 ここでの説明を適当に切り上げ、更に奥の部屋へ案内していくタマル。だがその途中で、 タバサが呼び止めた。 「待って」 「おや、まだ何か?」 「……さっきの装置は、どこの国の技術が用いられてるの?」 「ああ、それはゲルマニアの最先端の工業技術で……」 「嘘」 タマルの言葉を、きっぱりとさえぎるタバサ。 「ゲルマニアの友人がいるから分かる。ゲルマニアの工業力でも、あれほどのものを作れるとは 考えられない。……あなたは、ハルケギニアの人間じゃない」 ハッと息を呑むシルフィード。一方で、タマルは面白そうに口の端を吊り上げた。 「お嬢さまは鋭いですねぇ。私の正体に自力で気がついた人は、あなたが初めてですよ」 そう言ったタマルの半身が歪み……一瞬だけ昆虫型の怪人のものとなった! タバサの推察通り、タマルはハルケギニア人ではなかった。はるか宇宙の彼方よりやってきた、 マーキンド星人という種族である。 「おねえさまッ!」 咄嗟にタバサを背でかばうシルフィード。今の杖のないタバサでは、宇宙人には太刀打ち出来ない。 しかしタマルに攻撃の意思はなかった。 「おっと何か勘違いされてるようですが、あなた方に危害を加えるつもりなんてこれっぽっちも ありませんよ?」 「え?」 「私はその辺の粗野な侵略者とは違う、生粋の商売人でございます。正体を知られたから、 何かする気なんて毛頭ありませんよ。素性なんてものは商売に関係ありませんでしょう? 砂漠の国境付近では、エルフとも貿易が行われてるではないですか」 知った風な口を利くマーキンド星人だが、タバサたちは警戒を解かない。それで肩をすくめる マーキンド星人。 「まぁそう固くならないで、商売の話に戻りましょう。いよいよこの先が、お嬢さま方に お勧めする、賃金が高いけれどリスクのあるお仕事でございますよ」 突き当たりの、二つ目の扉を開くマーキンド星人。その先に見えたものに――タバサたちは、 今度は言葉を失った。 部屋には大きなドーナツ状の円卓があり、その周囲に大勢の人間が椅子に座ってぐったりと 力を失っている。そして円卓の中央には……黄色く輝く巨大なエネルギーが浮遊していた。 エネルギーの塊は、ここにいる人間たちから吸い出されたもののようであった。 前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6194.html
前ページ次ページゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!! それは春の使い魔召還の儀に突然やってきた。 何度も失敗しても諦めなかったルイズの召還に答えてやって来た。 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・ それは天に悠々とそびえ立っていた。 「ゼロ・・・のルイズが・・・」 誰かが呟いた。その声に嘲りと多少の哀れみを込めて、 「う・・そ・・・」 ルイズは泣きそうな顔で目の前の現実を否定しようと、教師であるコルベールに涙目で訴える。 だが、コルベールはなんとも残念な表情で冷たく重い一言を言い放つ 「残念ながらやり直しは出来ません」・・・と、 そしてルイズは召還されたモノに対峙した。 学友であるはずの男子からは蔑みの言葉が飛び交い、女子からは哀れみの視線が突き刺さる。 だが、彼らはまだ、その雄雄しくそびえるソレが彼らの想像しているものよりも ずっとやっかいで危険なモノだとは誰一人気がついていない。 だからルイズの心を深くえぐる様にヤジを飛ばすのだ。 「ゼロのルイズがゴミバケツを召還した!!」と、 ルイズは自分の事が情けなくて心がはち切れそうだった。様々な思いを持って臨んだ召還の儀、 何度も、何度も失敗しては馬鹿にされてそれでも諦めずに挑んで、 やっと成功したと思ったら召喚されたのはゴミバケツ・・・しかもそれに契約しろと言う。 私が何か悪い事をしたのかと心で毒づき、後で全員ふっ飛ばしてやると不穏な事を考えながら 件のゴミバケツに意を決して契約のキスをしようと近づいたその時!! ガポオォン!! 「がっふああ!?」 唐突にゴミバケツの蓋が飛び上がり、ルイズの顎を見事に打ち抜いた。 見事なアッパーを喰らって宙に舞うルイズ、そして・・・ 「な、なんだ!!ゴミバケツから人が沢山出てきたぞ!?」 そう、ゴミバケツからなんと5人もの人が出てきたのだ。 出てきた人々は皆、一様に白い服に首元にリボンをつけており、個人で違った眼鏡をかけていた。 そのうち4人は額に何かしらの文字らしきモノが掘り込んであり、唯一、髪の毛を生やした男がどうやら彼らの長のようだ。 「いやぁ、よいしょっと」 ゴミバケツから華麗に空中トリプルアクセルを決めながら地面に着地する謎の集団の長 「みぎゃああ!!」 その足元にはお約束の如く、ルイズが・・・そして次々に飛び降りる面々 「よっと」 「ぎゃああ!!」 「ほっと」 「ゆだあああ!!」 「おっと」 「いたあああ!!」 「おいしょ!!」 「ぐあああああ!!」 もう最後の方は名門貴族の子女なんかみじんも感じさせない悲鳴で悶絶するルイズ、 そしてあまりにも現実離れした事態に唖然となる一同、それらを見渡して男たちは・・・ 「博士、目的地とは違う場所に出ましたよ?」 「ふむ、A君、これはどういう事だろうね」 「博士!!なんかタイムマシーンの設定がめちゃくちゃになってます」 「むむ、と言う事はC君、先ほどの時空の揺れが原因で別世界に飛ばされたかもな」 「あー、そこの髪の毛の薄い方、2週間程でふさふさに戻る壷買ってみませんか?」 「なんと!!おいくら程で!?」 お前ら!!人の上でいつまで雑談してるんだぁ!!」 華奢な体のどこにそんな力があったのか踏みつけていた5人(+コッパゲ)をぶっ飛ばして復活するルイズ 「あ、あ、あ、ああ、あんた達!!きききき貴族にこんな事してただで済むと思っているの!?」 怒り最高潮でマトモに呂律も回らないし、吹っ飛ばされても平然としている5人に、 ルイズのテンションは更にヒートアップ 「大体あああ、あんた達は一体誰なのよ!!それとなんでゴミバケツから出てくるのよ!!」 一気にまくし立てるルイズを見ても尚、その男たちの長らしき男はマイペースにゆったりと起き上がる その様子を見ていた小太りの男子が笑いながら大声で叫んだ 「ゼロのルイズ!!平民に馬鹿にされてんぞー」 大笑いが起こったと思った瞬間にその小太りにどこからとも無くスパナが飛んできて顔面直撃!! そのまま轟沈、白目を剥いてその場に倒れてしまった。 いったい何処からと皆が首をかしげる中、謎の博士と呼ばれた男は咳をして、名乗った。 「私?私めは科学者 根腐軸盆です」 「助手Aです」 「助手Bです」 「助手Cです」 「助手Dです」 ここにハルケギニアの歴史を塗り替える(悪い意味で)使い魔が召喚されたのであった。 ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・・ ・・ ・ 「はい、んじゃあとっとと契約済ませといて、先生ミスタ・Bと話あるから」 生徒の進退よりも自分の生え際の進退を気にする男、コルベールのおざなりな説明と ルイズの熱心な説得(自分勝手な意見を延々と喋っただけとも言う)により今、まさに 契約の儀が執り行われようと・・・ 「我の使い魔となせ・・・」 ぷちゅうう・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・ ・ 「ねぇ、この生物は?」 「人喰いゾリラのゾーリンちゃんです」 がぷ 「ぎゃあああああ!!」 やっぱ召喚されてねぇかも・・・ 前ページ次ページゼロの使い魔様は根腐れしてやがる!!
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/9113.html
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第三十五話「故郷のない女」 サーベル暴君マグマ星人 登場 爆弾騒ぎを引き起こす宇宙人たちを捕らえようと行動を起こしたルイズたちだが、その直後に春奈が、 自分のバッグを持っている人を見たと言って、それを追いかけていってしまったので、ルイズたちは 仕方なく春奈を探すことになった。途中で宇宙人たちの襲撃があったが、ウルティメイトフォースの力で撃退した。 そして、才人が春奈を発見した場所は劇場前。そこで春奈は、獣耳を生やした女性にバッグを 返してくれるよう懇願していた。その女性の正体とは……。 「そこッ! だらしなく歩かないで! 些細な動きでも、メリハリをつけることを一時も忘れるなッ!」 「は、はいぃッ!」 劇場内の舞台の上で、獣耳の女性が、歩行の練習をしている才人に厳しく怒鳴りつけた。 その後は、タバサを叱りつける。 「そんな声で観客に聞こえると思ってるの!? 声は腹から出しなさいと言ったでしょうッ!」 「……大きな声を出すのは苦手……」 「言い訳しないッ!」 その次は、演技の練習中のルイズに矛先を向けた。 「腕はもっと大きく、身体全体で動かす! あなたは身体が小さいんだから、その分他の人より 大きく動かないといけないわよッ!」 「ひ、人のこと小さいって、あんな堂々と……くぅッ……!」 叱られたルイズは怒りで震えるが、何かを思い直すと、しぶしぶ言う通りに動きを直した。 だが不平は漏らす。 「全く、何だって貴族のわたしが、演劇の役者にならないといけないのかしら……!」 「ごめんなさい……。私のせいで、皆さんを巻きこんじゃって……」 練習を続けながら、春奈が小声でルイズに謝った。その春奈を、才人が励ます。 「春奈が悪いんじゃないって。あの人、ウェザリーさんが頑固なのがいけないんだよ」 才人が春奈をかばうと、ルイズは不機嫌になって彼に当たる。 「全く、ハルナにはとことん甘いわね! そもそも、ハルナがバッグなんて持ってこなかったら、 こんなことにはなってなかったのよ!」 「おい! そんな言い方はないだろ……!」 「そこッ! 私語をする暇があるのなら、発声練習をしなさいッ!」 「は、はいッ!」 ルイズと才人が言い争いになりかけたが、ウェザリーの叱咤が飛んできたので、二人とも 思わず背筋を伸ばした。 しかしルイズは、懲りずに不平不満を垂れ流し続けた。 「ウェザリーもウェザリーだわ。わたしたちが役者をしないとバッグを返さないなんて、 何考えてるのかしら……!」 春奈の鞄を持っていた女性の名はウェザリー。今度劇場で舞台を開く劇団の団長だという。 春奈は彼女に、鞄を返してくれるよう説得を試みたのだが、それにより、事態は思わぬ方向に転がった。 ウェザリーは鞄を、私が拾ったものだから私のものだ、の一点張りで返してくれる気配がなく、 春奈のものだという証拠があるのかと反論してきた。春奈は中の隠しポケットを調べれば分かると 主張したのだが、それをしようにも、ウェザリーは触らせようともさせてくれない。あまりの頑迷さに ルイズたちが手を焼いていると、ウェザリーは何を思ったか、こんな交換条件を出してきた。 曰く、ルイズたちが次の劇のキャラクターのイメージにピッタリ合うのだという。それで、 役者として舞台に上がってもらえるのならば、鞄を返してもいいと提案してきたのだ。 当初、ルイズたちハルケギニアの人間は嫌がった。この世界では、劇団や役者の社会的地位と 信用は低く、貴族がやるようなことではないのだ。しかし、春奈の大切なものが入っているというので、 才人が必死にルイズたちを説得し、どうにか条件を呑んでもらうことになった。 こうしてルイズ、才人、春奈、シエスタ、それから巻き込まれたキュルケとタバサが、 ウェザリーの鬼のような舞台稽古を受ける羽目になったのだった。 長時間の厳格な指導がひと段落つき、ようやく休憩の時間がやってくる。だがその直前に、 ウェザリーがルイズを呼んだ。 「ミス・ヴァリエール。休憩の前に一つ話があるの」 「もう、何よ! まだ演技指導!?」 すっかり嫌気が差しているルイズだが、話の内容はそうではなかった。 「いいえ。ミス・ヴァリエールの知り合いだという方々が、飛び入り参加を希望されてるのだけれど……」 「……知り合い? 誰?」 「わたくしよ。ルイズ」 「俺たちもいるぜぇー!」 ルイズが聞き返すと、舞台袖から、涼しげな女性の声と、それと反対に暑苦しい男の声がした。 「今の声、まさか……!」 ルイズと才人は、聞き覚えのある声により、目を見開いた。そして舞台に上がってきたのは……。 「あああぁぁぁぁッ!?」 (アンリエッタ姫さま! それにウェールズ……じゃなくて、グレン!) ドレスは着ていないものの、明らかにアンリエッタその人。その後ろには、赤い瞳のウェールズ、 つまりグレンファイヤー。それともう一人、ギーシュをはるかに上回るほどである、非常に美形な男性、 計三人がルイズたちの目の前に現れた。キュルケは早速、三人目に見とれて熱い視線を送る。 三人目は誰だろうと才人が思っていると、それを察したのか、グレンが近寄ってそっと囁きかけた。 (あいつな、ミラーちゃん) (ミラーナイトか!?) 正体を教えてもらった才人は、ミラーナイトに小さく尋ねかけた。 (ミラーナイト、人間に変身したんだな。でも何だって……その……やたらと目立ちそうな顔立ちを 選んだんで?) (私はエスメラルダに仕える騎士。どんな時も、エスメラルダに恥ずかしくないよう身だしなみに 気をつけるよう心掛けてますので) (変身も、身だしなみに入るのか……?) それに何だか、それだけが理由じゃないような気がする。才人は、ミラーナイトがどういう性格なのか、 ちょっと把握した気になった。 ルイズたちが目を丸くしていると、アンリエッタがフフフと笑った。 「『お友達』に意外なところで会ったからって、そんなに驚かなくてもいいのに……」 「え、ええと……」 ルイズは言うべきことに困り、目を泳がせた。才人は今の言葉の意味を考える。 (『お友達』って……つまり、お忍びだって言いたいのか。それにしたって……何考えてるんだよ! あのお姫さまは!) 才人も、こんな場所に国の元首がいることに頭が痛くなった。一方で、ウェザリーが アンリエッタについて問いかける。 「ミス・ヴァリエールのご友人とは……こちらも魔法学院の生徒? どこかでお見かけしたような気が……」 「ま、魔法学院の生徒ではないのですが、わたしの、幼馴染……というか、親友です」 ルイズは必死に設定を考えてごまかした。ウェザリーは、特に怪しく思わなかったようだ。 「名前は……聞いた通り「リエッタ」「グレン」「ミラー」でいいんですね?」 「はい。今後、リエッタとお呼び下さい」 「俺も、そのまんまグレンでいいぜ! 堅苦しいのは嫌いだ!」 「私も、どうぞミラーと」 何のひねりもない名を名乗る三人であった。才人は思わず肩を落とす。 「役者がちょうど三人分足りなかったから、ちょうどよかったわ。それでは、休憩が終わったら、 早速あなたたちにも練習に加わってもらいます。では、一旦解散」 アンリエッタたちの加入が認められると、休憩に入る。ルイズと才人、シエスタは、すぐに アンリエッタに駆け寄って密談を始める。 「姫さま! どうしてこんな下賤な場所におられるのですか!?」 真っ先にそれを尋ねるルイズ。するとアンリエッタは、ルイズの心中とは反対ににこやかに答えた。 「ちょっと事情があって、身分を隠して街へ出てるの。そしたら、ルイズ、あなたが劇団に 入ったなんて話を聞いたものだから……わたくしもやらせてもらおうと思って」 「思ってって……そんな気軽に……。もう少し、ご自身のお立場というものをお考え下さい……」 「もう、そんな固いこと言わないで。お城にも許可はもらっているのよ。上層部からだけだけどね。 それにこうしていると、何だか子供の頃に帰ったみたいで面白いじゃない」 楽しそうにはしゃいでいるアンリエッタに、ルイズは脱力させられた。 「それと、わたくしがアンリエッタということは秘密よ。劇団にいる間は、普通に接してちょうだいな」 「言われなくとも、承知してますとも……。こんなこと、他言できる訳ないじゃないですか……」 アンリエッタの指示に、ルイズは頭を抱えてうなずくしかなかった。 才人は、グレンとミラーの方に質問をする。 「そっちは、どうしてここに?」 それに他には聞こえないように気を配りながら、ミラーが答える。 「あなた方ばかりに、侵略者の動向を探ってもらうのは気が引けたので、私たちもお手伝いしようと 思って出てきたんです。それで女王様と同じく、あなた方がここにいると知りまして。どうやら お困りのようでしたので、こうして力を貸しに来たのですよ」 「ヘッヘッ、ちょっと楽しみだな。演劇なんて生まれて初めてだぜ。どうせだから、目一杯楽しもうぜ!」 グレンが呼びかけると、ジャンボットやゼロが二人を羨ましがった。 『むぅ、人間に変身できるというのはいいものだな……。私にも自由に行動できる身体があったならば、 サイトたちの手助けが出来るのに』 『俺も才人と合体してなくちゃいけない状態じゃなかったら、一緒に演劇に出れるのになぁ~。 なぁ才人、身体はそのまんまでちょっとだけ俺と代わってくれよ』 「何でそんなノリノリなんだよ、ゼロ……」 真面目なジャンボットは補佐が目的のようだが、ゼロは明らかに楽しもうとしていた。 それで才人はため息を吐く。珍しくボケとツッコミの立場が逆だった。 話し込んでいると、キュルケがミラーの方へとすり寄ってきた。 「ねぇ~、ミラーさん? アタシともお話ししましょうよ~。アタシ、ゲルマニアのキュルケって言うのぉ。 ミラーさんのこと、色々と教えてほしいなぁ~」 「いいですよ。お話し出来る範囲であればね」 色香をたっぷりに振り撒いて媚を売るキュルケだが、ミラーは色仕掛けをサラリとかわした。 ギーシュなんかとは異なり、身持ちは固いようだ。 グレンの方には、アンリエッタがもじもじと頬を赤らめながら近寄る。 「あの、ウェールズ様……いえ、グレン様。よろしければ、わたくしとお話ししていただけますか……?」 「おう、もちろんいいぜ。けど、俺には「様」はいらねぇよ。グレンで結構だ」 「はい……グレン」 アンリエッタは頬を朱に染めたまま、そっと目を伏せた。 アンリエッタ、グレン、ミラーの三人を加えて稽古を続行することになったルイズたちなのだが、 すぐにまた新たな問題が発生した。練習数日目に、ひたすらきつい稽古の繰り返しにキュルケが、 嫌気が差したと言って稽古を放り出してしまったのだ。劇場から飛び出していくキュルケを、ミラーが 「説得してみます」と追いかけていった……。 「お待ち下さい、キュルケさん」 ブルドンネ街の裏通りに入ろうとしていたキュルケを、ミラーが呼び止めた。振り返ったキュルケは、 ミラーの顔を確かめてパッと笑顔を作った。 「あらぁ、ミラーさん。あなたに追いかけてもらえるなんて、アタシ、とっても嬉しいですわぁ」 「キュルケさん、どうして稽古を投げ出すような真似をしたんでしょうか? ウェザリーさんが おかんむりでしたよ」 キュルケの媚売りをかわし、ミラーはすぐに尋ねかけた。するとキュルケは肩をすくめる。 「さっき言った通りですわ。アタシ、あんなに地味で苦しいだけの練習ばかりするのは、性に合わなくて」 と言うと、ミラーに逆に肩をすくめられた。 「ここには私とあなたしかいませんし、嘘を吐く必要はありませんよ」 「え?」 「あなたは稽古を、それほど苦に思ってません。顔を見れば分かりますよ。稽古を脱け出したのは、 別の理由があるんでしょう」 そう指摘されたキュルケは、驚きつつも素直に認めた。 「鋭いですねぇ……ええ、その通りですわ。ちょっと気になることがありまして、それで」 キュルケの「気になること」を推理するミラー。 「この先は、爆弾騒ぎの一番新しい現場ですね。もしやキュルケさんは、ルイズたちに代わって 爆弾事件の調査をするつもりではないでしょうか」 「……本当に鋭いですわね。ご明察、正解ですわ」 当てられたキュルケは、感心したように息を吐く。 「メイドの話じゃ、ルイズったら、爆弾事件を調べに来たはずなのに、ここ数日は舞台稽古に 掛かりっきりでしたでしょう。だから、あの中では出来がいい方のアタシが補ってあげようと思ったんですわ」 「なるほど。しかし、それならそうとルイズたちにはっきり言えばよかったではないでしょうか? わざわざ嫌われるような真似をせずとも」 「とんでもない。ルイズのことだから、それを言ったら、自分の仕事なんだから自分でやると言って 聞かないでしょう。それに、部外者のウェザリーにこの話を聞かれるのはよくないと思いますので」 「確かに。キュルケさん、あなたは普段の態度とは違って、とても思慮深い方なのですね」 「うふふ。口説いてるのなら、前半は不要ですわよ」 キュルケと顔を合わせて微笑し合ったミラーは、彼女に告げる。 「しかし、そういうことならば、キュルケさんではなく私がその役目を引き受けますよ。 私は幸い、筋がいいようなので、キュルケさんよりも打ってつけと言えるでしょう」 「そうですわね。ミラーさんは素人とは思えないと、ウェザリーも絶賛してましたわね」 ウルティメイトフォースゼロ一の技巧派のミラーナイトは、演劇の腕前も相当なものだった。 体力は戦闘のために鍛え上げているので問題なく、演技力も抜群だった。ウェザリーからも、 基礎稽古が必要ないくらいだと判断された。 「ウェザリーさんに上手く言って、調査の時間を作ってもらいます。ですのでキュルケさんはご心配なく、 練習にお戻り下さい。その方が、みんな喜びますとも」 「お心遣い、ありがとうございます。けど今日一日だけは、あなたのお手伝いをさせてもらいますわ。 あんなこと言ったばかりだから、さすがに戻りづらくって。いいでしょう? ミラーナイトさん」 「おや、私の正体に気づいてたのですか?」 ミラーナイトは驚いた様子を見せたが、軽い演技だとキュルケには見破られていた。 「またまた。グレンの正体を目の当たりにしたアタシが、あなたの正体に気づけないなんてことは ありませんわよ。分かりやすすぎじゃないですか」 「ですよねぇ。グレンとともにいる私のことに気づかない訳ありませんよねぇ」 クスクスおかしそうに笑い合うキュルケとミラー。それからふとキュルケが尋ねかける。 「ところであなたたちがいるのなら、もしかしたらウルトラマンゼロやジャンボットも人間の姿で、 この近くにいるのかしら? 誰がそうか、教えては下さらないかしらぁ?」 「おっと、それは秘密にさせてもらいますよ。誰が聞いてるとも分かりませんので、みだりに 口にすることは出来ません」 「そうおっしゃらずにぃ。ヒントだけでも下さらないかしらぁ?」 「ふふ、いけません」 キュルケのおねだりをかわし続けたミラーは、自分が調査に出る許可をもらうために、 一旦ウェザリーの下へ戻ることにした。 キュルケが飛び出した後でも、ルイズたちは練習に励み続けていた。と、その中で、歩行練習中の アンリエッタがつまずいて転びかける。 「あッ!?」 「おっと、危ねぇ!」 そこをすかさずグレンが抱き止めた。 「大丈夫か? 女王さ……あぁいや、リエッタさんよ」 「は、はい……! ありがとうございます、グレン……」 支えられたアンリエッタは頬を赤く染めて立ち上がる。そのまましばらくポーっとしているので、 グレンが心配した。 「おい、大丈夫か? もしかして、熱があるんじゃねぇよなぁ」 「は、はい! 大丈夫です」 声を掛けられて、アンリエッタは身体をビクリと震わせて我に返った。それから、グレンに向かって 言い訳するように取り繕う。 「ね、熱なんてありません。ただ、今この瞬間に、ウェールズ様に抱き止められたということが 嬉しくて、それで……」 「そうなのか? そういや、ウェールズはあんたの恋人だってことだったな」 今のウェールズの身体を見下ろしたグレンは、表情を曇らせてアンリエッタに向き直った。 「……すまねぇな。こいつを完全に助けてやれなくって」 「え? ど、どういうことでしょうか」 「リエッタさん、俺にちょくちょく複雑な顔向けてるだろ。それくらい分かるぜ。俺が完全に ウェールズじゃねぇから、つき合い方に困ってるって感じだ。……こいつの意識が起きてる状態で 助けられてたら、そんな顔しなくて済んでただろうに。ほんとにすまねぇ」 グレンに謝られると、アンリエッタは慌てて首を横に振った。 「と、とんでもないです。グレンが謝ることなんてありません。確かに、わたくしの知る ウェールズ様と雰囲気が大きく異なるのには未だ戸惑いがありますが……本当だったら、 そのウェールズ様は死んでいるはずなのです。それを、身を挺して救ってくれたあなたには、 感謝の気持ちしかありません。ですので、どうぞそんな顔はなさらないで下さい。あなたに 悲しまれたら、ウェールズ様がお目覚めになった時に、わたくしが命の恩人に失礼を働いたと 叱られてしまいます」 「そうか? じゃあ、そのお言葉に甘えさせてもらうぜ」 頼まれたグレンは、あっさりと気分を切り替えた。根はかなり単純なのだ。 「それに、ウェールズ様とこうして一緒に演劇が出来るなんて、今までからしたら考えられないことです。 グレン、どうぞわたくしに、ウェールズ様との素敵な思い出を作らせて下さい」 「よっしゃ、了解だぜ。俺たちで最高の劇にしようじゃねぇか!」 笑い合って誓いを交わしたアンリエッタとグレンだが、稽古中に雑談しているところが ウェザリーに見つかり、叱られて泡を食うことになるのだった。 その日の練習が終了した直後、才人はウェザリーと春奈の二人と一緒にいた。ウェザリーは キュルケのことを思い出して、はぁと大きなため息を吐く。 「全く、彼女には困ったものだわ。せっかく光るものを持ってるのに、もったいない……」 「ウェザリーさん、そうキュルケを悪く思わないでやって下さい。確かにちょっと軽い性格を してるけど、あれで結構友達思いのいい奴なんです。ミラーが説得してくれたみたいだし、 明日にはまた稽古に戻ってくれますよ」 才人がキュルケを弁護すると、ウェザリーはうなずいて応じた。 「私としては、演劇に熱心になってくれるなら、それでいいわ」 と語るウェザリーに、コップに注いだ水を飲んだ春奈がふとこんな質問を投げかけた。 「ウェザリーさんって、とても演劇に熱心なんですね。そんなに劇がお好きなんですか?」 「む。私が、劇が好きかって……?」 質問を受けたウェザリーは、ややうつむき気味になりながら、回答を始めた。 「……演劇が好きなのは事実よ。だがそれ以上に……私には、これ以外にまともに生きる術が ないのでね。それで熱心にならざるを得ないのよ」 「えッ……どういうことでしょうか」 ウェザリーが打ち明けたことに、才人も春奈も驚きを見せた。ウェザリーは詳しく身の上を語る。 「私はこう見えても、貴族の家の生まれなのよ。だが、家は取り潰しになってしまってね。 一家は離散し、私は路頭に迷うことになった」 「ど、どうしてお取り潰しになんて……」 予想外に重い話に、才人たちは戸惑う。ウェザリーは自分の獣の耳を指しながら、理由を話す。 「確かめた訳じゃないが、きっとこれが原因でしょう。見ての通り、私は獣人の血が入っている。 父は獣人の母を娶ったのよ。しかし、獣人の血は忌むべきもの。それで貴族の地位を剥奪されたに違いない。 更に私は、この見た目のせいで差別に遭い、ろくに職にありつけなかった。それで仕方なく、多くの 流れ者が行き着く演劇の道に入ったの。この世界で今のところやっていけて、本当に安心してるのよ」 「そうだったんですか……」 ウェザリーに獣の耳が生えているのは、魔法が現実のハルケギニアならおかしくないものなのかと 思って才人たちは突っ込まなかったが、実際は差別されるものだと知って、彼女に同情を寄せた。 「今回の劇は、なかなか役のイメージに合う役者が見つからなくてね。困っていたら、天の恵みのように、 私の眼鏡に適う君たちがやってきた。是非とも舞台に上がってもらいたいと思って、少々強引な手で 引き受けさせてしまった。そのことについては謝るわ」 「い、いえ、いいんです。ウェザリーさんの生活が懸かってるなら、こちらから協力させてもらいます」 不意に謝られた春奈は、思わず気が引けてしまった。 「ありがとう。約束通り、舞台が終わったら鞄を返す。それまでは、私のわがままにつき合ってほしい。 ……それと、今話したことは、他の皆には内緒にしてちょうだい。貴族が多いからね、こんな気分が 悪くなる話をしたくないのよ」 「分かりました」 ウェザリーの頼みに、才人と春奈は二つ返事で了承した。 それからルイズたちは稽古に打ち込み続け、遂に役柄の発表の日がやってきた。ウェザリーの前に、 ルイズたち全員が集まる。 「それでは配役の発表をします。まず、王子ケイン役には……」 「きっとミラーさんね」 キュルケが顔立ちから予測するが、ウェザリーが呼んだ名前は、 「サイト!」 「あら、意外」 「ほ、ホントに俺でいいんですか?」 ミラーを差し置いての指名に、才人は思わず聞き返した。それにウェザリーはうなずき返す。 「私が、あなたが一番役に合うと判断したの。自信を持ちなさい」 「は、はい……!」 「私とミラー、グレンは敵国の貴族役よ。それで、ヒロインのノエル王女役なんだけど……」 「……!」 主役の片割れの発表を、ルイズ、春奈、シエスタ、キュルケ、タバサ、アンリエッタが 固唾を呑んで待つ。そして、呼ばれたのは……。 「ミス・ヴァリエールにお願いするわ」 「わたし……!?」 ルイズが口を開いて、顔を思い切り輝かせる。が、春奈から声を掛けられると、すぐに我に返った。 「おめでとう、ルイズさん」 「と、当然よ!」 顔を取り繕って、鼻息荒く胸を張る。その様子をながめて、キュルケが肩をすくめた。 「あ~あ、ヒロインを射止めてルイズを地団駄踏ませようと思ったのに」 「まぁ、決まったものは仕方がありません。与えられた場所で最善を尽くしましょう」 「それじゃ、その他の配役も発表していくわよ。育ての親の老貴族は……」 主役の二人を発表したウェザリーは、その流れで全員分の役柄を発表した。 それからルイズたちは本稽古に励み、その努力が実って、素人ばかりの演劇は何とか成功を収めた。 そして春奈は、約束通りにウェザリーから鞄を返してもらうことに成功するのであった。 「ふぅ……。みんな、よく頑張ってくれたわね。劇が大盛況でよかったわ……」 夜更け、劇の幕が下り、ルイズたちが帰っていった後の劇場の廊下で、ウェザリーが満足げに 息を吐いた。そして、楽屋の前までたどり着くと扉を開ける。 『おぉ、帰ったか。いやぁ、原始的ながらなかなか楽しい演劇だったぞ。俺様も、観客に混じって 楽しませもらった』 「!」 楽屋には既に人がおり、入ってきたウェザリーに向かって声を掛けた。その相手を見返した ウェザリーの目が見開く。 椅子の上にふんぞり返ってウェザリーを待っていたのは、マグマ星人であった。 「……まさか、その姿で中に入ってきたの? 誰かに見られてはいないでしょうね。目撃されたら、 大変なことになるわよ」 『おい、俺様を馬鹿にしてるのか? そんなヘマをするか。当然、ずっと人間に化けてたさ。 誰にも不審に思われてないはずだ』 明らかな怪人が出迎えたのに、ウェザリーはそのことに全く動じず、それどころか会話を行う。 「それで、わざわざ劇の感想を言うために、私を待ってたのかしら?」 『まさか。大事な報告があるんだよ』 ウェザリーが問いかけると、マグマ星人はわざとらしく肩をすくめ、椅子から立ち上がると、こう告げた。 『いよいよ計画が最終段階を迎える。最後の攻撃が始まるのさ。お前も準備を整えな』 それを耳にして、ウェザリーの身体が一瞬強張った。そして、マグマ星人におもむろにうなずく。 「……分かったわ。遂に来るのね。私の家を潰した……トリステインに復讐する時が!」 と発したウェザリーの目には、冷たい怒りの炎が燃え盛っていた。 前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/1306.html
ドラゴンボールDS2 突撃!レッドリボン軍 バンダイナムコゲームス 2010年2月11日 DS ドラゴンボールDSの続編。A・ADV コミック「ドラゴンボール」の中から、幼少時代の「孫悟空」と「レッドリボン軍」との戦いのエピソードが舞台 FCのドラゴンボール 神龍の謎??もオマケ収録している
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4385.html
前ページゼロの使い魔「魂を紡ぐ者」 『ホワイトスター(ネビーイーム)内部』 そこでは蒼と紅の巨人がぶつかり合っていた。 周りには巨人の残骸が転がっている。そして彼らの奥では轟音が響き渡り続けている。 蒼の巨人はすでにボロボロになっていた。 元は文字通りの蒼だったろうが今では黒こげになっている部分は吹き飛ばされている部分がある。 蒼の巨人に搭載されいてる自己回復が追い付いていない証拠だった。 だが、紅の巨人はそれの好機を狙わない、いや…「狙えない」。 紅の巨人もボロボロだった、特徴的である右腕のバンカーも残弾は一発限り、左腕の「五連チェーンガン」にいたっては一発も残っていない。 紅の巨人に残された攻撃手段は最早「リボルビング・バンカー」と「プラズマ・ホーン」しかなかった。味方は「インスペクター」と戦っているため増援は期待できないもっとも…増援などという野暮な行為は彼は使わないつもりだが。 「どうした! 仲間がいなければ何もできないわけでないだろ!」 蒼の巨人の左腕が動く、その狙いは紅の巨人の胸…すなわち全ての巨人の弱点。 「っち!」 紅の巨人が右腕のバンカーを構える。 だがその動作をいち早く察知した蒼の巨人が紅の巨人を蹴り飛ばす。 「くぅ…っ!」 紅の巨人が揺らぐ。そしてその隙は蒼の巨人を動かすのに十分だった。 「もらったぞ!」 蒼の巨人が奔る。その両腕が淡く輝く。その輝きは蒼の巨人を包む込むまでになる。 エネルギーはほぼ0に近い、それならば… 文字通りの「必殺」で「粉砕」するだけになる。 「コード・麒麟」それが彼の「必殺」だ。 「コード・麒麟! 砕け散れ、キョウスケ・ナンブゥッ!!」 肘の噴出孔から淡く輝く刃を作り出す。 蒼の巨人はその刃で紅の巨人の巨人の左肩をそのまま抉るように吹き飛ばす、そしてもう片方の肘の刃で今度は右肩を吹き飛ばそうとしたところで… 「その技…そしてその隙。待っていたぞ!」 紅の巨人のブースターが限界まで吠える。いや…限界を僅かだが超えた。 蒼の巨人が避ける間も無く紅の巨人は距離をほぼ完全に零距離にする。 「賭けるか? これでどちらが生き残るかを!」 右腕の「リボルビング・バンカー」を蒼の巨人の胸に突き刺して撃つ、それだけなら蒼の巨人は立ち上がれただろう…そう「バンカー」だけで済んでいたならば…だ。 「…貴様、正気か!?」 蒼の巨人…いや「アクセル・アルマー」が叫ぶ、それは当然だった。 なぜなら紅の巨人の両肩が展開しているのだ…「アヴァランチ・クレイモア」本来なら離れて使う代物だ。接近している状態では紅の巨人もただでは済まないだろう。 だが…紅の巨人…「キョウスケ・ナンブ」は全てをこれに賭けていた。 「クレイモア…全弾貰って行け! アクセル・アルマー!!」 両肩の「アヴァランチ・クレイモア」が咆える。 その轟音と共に蒼の巨人は見る見る朽ちていく。 ボロボロだった蒼の巨人は遂に膝を突く。 左腕はない頭部も吹き飛ばされている。なんとか胸部が無事だったのはただ「接近しすぎた」というまぐれでしかなかった。 「…俺の勝ちだったな…アクセル・アルマー…」 紅の巨人は後ろを向いて味方が戦っている場所へ向かう。 もう勝敗は完全に決している。そしてかける言葉もない。 「…止めはささないか…ふっ。どちらにしても、もう…ソウルゲインは限界だがな…」 アクセルはただキョウスケが向かった方角を見続けている。 「…キョウスケ・ナンブ…お前に執着しすぎたのが…俺が負けた原因だ…これがな」 蒼の巨人の関節から火花が散り巨人が倒れる。 そのまま立て続けに爆発が起こりついにコクピットへと火花が散り始める 「レモン、先に行ってるぞ…」 そして爆発がついに蒼の巨人を包む。 その爆発は…鏡らしきものが巨人をスキャンするように素通りした直後に起こった。 あとは残骸が残るだけ…。そう残骸が…残るだけだった。 『トリステイン学園 中庭』 「…今度こそ…」 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールは精神を集中した。周りの野次のせいでほとんど集中できないがそれでも集中しようと努力する。 「もう、やめろよルイズー」 「平民でも連れて来て雇ったほうがはぇーぞー?」 「まぁ、ゼロのルイズだし。仕方がないとおもうぜ?」 「それより、早くおわってよー。私の「ステファン」が寝そうなんだけどー?」 馬鹿にする声。ほとんど諦めている声。 ルイズは少し眉をヘの字にしてしまうが。それでも集中する。 そして、声をあげる。これで最後にしたいから。その思いも込めて。 「宇宙のどこかにいる私の下僕(しもべ)よっ!」 周りの野次が止まる。それはただ単純に「失敗したら大笑いしてやれ」という「失敗」が前提の嵐の前の静けさだった。 「強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 別世界にいるどんなものでもいい。それこそ猫でもいい。…できればフクロウあたりがうれしい。 そんな思いを込めて杖を振り下ろす。 次の瞬間爆発が起きるのはやはりお約束だった。 「どぅわ!? また失敗かよー」 「まぁ、ゼロのルイズだし」 「ちょっとー。ステファンがびっくりしてるわよー」 「どーせ、失敗なんてお約束ってやつだしなー」 ついにルイズの堪忍袋は限界を迎えた、爆発による砂煙を背にするように野次を飛ばしたクラスメイトのほうを見て叫ぶ。 「うるさいわね!、アンタ達のせいでまた失敗したじゃー…え?」 声を荒げながら再び爆発した方を見た瞬間…ルイズは硬直した。 そこには蒼い3メイル前後のゴーレムらしき者がいた。 形状として明らかに「殴り合い」に適している、 手の甲と肩などに緑色の宝玉らしきものが輝いている、そして一番の特徴が…鬚だった。だがダサイなどは感じないむしろ「かっこいい」や「強そう」というのが最初に浮かび上がる姿だった。 「うそだろ…あのルイズが!?」 「ちょ、なにあれ…あんな芸術LVのゴーレムを…ゼロのルイズがっ!?」 「というか…あれ。ゴーレムなのか? むしろガーゴイルな気が…」 騒ぎ出すギャラリー達。それは「失敗」によぶ馬鹿にする声ではなく「成功も成功」にたいする驚愕による騒ぎだった。 「…やった…私が…あんなすごいゴーレムを…っ!」 ルイズはコルベールの「危険です。まずは様子を!」という声が聞こえないほど舞い上がっていた。そして近づく。 …反応はない。こちらを見て警戒もしないそもそも瞳がある部分が真っ黒なところを見ると眠っているとルイズは判断した。 実際は機能が一時的ながらスリープモードになっているだけなのだが…それをルイズは知らないし。知る必要は無かった。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 杖を一度振りそのまま口…というかマスク部分に口づけをするルイズ。 そして蒼いゴーレムの左腕の宝玉と思われる部分にルーンが刻まれるとほぼ同時に…蒼いゴーレムの瞳が紅く輝いた。 「おい…、なんだ貴様は」 少し低い声が聞こえる。 ルイズは誰が喋ったのかと周りを見渡すが…周りにいるのは生徒とコルベールだけだ。そもそも青年のような声を出せる人物がいない。 「お前の眼の前だ、ピンクの髪をした女」 今度は前を見る、そこにはつい先ほど契約を交わした(一方的だが)蒼いゴーレム。 「え…まさか、アンタが?」 ルイズは尋ねる。もしかしたら誰かが風の魔法で声を送っているだけだと思ったからだ…もちろんイタズラだったらそれを実行した人物を殴ると心に誓っておいてだ。 「そうにきまっているだろ、それにここはどこだ。ホワイトスターではないようd「い、いやったぁぁぁぁっ!! 喋る蒼いゴレーム! これならキュルケにだって劣らないわきっと!」…」 蒼いゴーレム…アクセルはなぜか喜ぶピンクの髪をした少女を見て少し戸惑う。 それに疑問がいくつかあった。 一つ「なぜ宇宙空間に浮かんでいるホワイトスターにいたはずの自分が地上にいるのか」 これは転送装置がウンヌンカンヌンで説明がつくかもしれない。 だが次から説明ができなくなる。 一つ「なぜボロボロだったソウルゲインが完全に直っているのか」 アクセルの記憶が正しければ左腕や頭部は吹き飛ばされていて最後は大爆発をしたはずだ、だが今のソウルゲインはほぼ完全に修復されていた。 自己修復能力だけでは説明がつかないほどにだ。 そして最後の一つ…これが一番重要だった。 「なぜか自分=ソウルゲインのような感触になっている。そしてなぜか3m前後まで縮んでいる」 これはもはや説明という説明ができなかった。目を覚ました時には自分の体を動かそうと思えばソウルゲインの体が動く。おまけに全長が3メートルまで縮んでいる。でなければルイズという女性がアクセルにキスということができないはずだ。 なぜなら本来のアクセル…いや、ソウルゲインは全長「41.2m」 大きさでいえばアルトアイゼン・リーゼの約二倍の大きさ。ビルよりも大きいのだ。それが3m、スペックはかなりに下がっていたり「コード・麒麟」によくわからないリミッターがつけられてたりしているが。実質スケールサイズした程度だ。 性能で言えばこの状態でもリオン相手なら簡単とはいかなくても倒せれる。 という感じだ。 また攻撃力以外。スピードはフルドライブさせれば「コード・麒麟」を本来以上のスピードで繰り出せるほどになっていた。 これにはアクセルも理解できなかった、ただまぁ…言えることは。 「訳がわからんな…これがな」 それだけだったのはたしかだろう。 前ページゼロの使い魔「魂を紡ぐ者」
https://w.atwiki.jp/irohahifumi/pages/84.html
平賀才人 002 最後の悪あがき/愛情か友情か憎しみか/騎士の誇りを胸に/とある魔眼の殺人鬼 029 本当の願い/不屈の意志 032 人間だもの
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/11450.html
DRAGON BALL THE MOVIES Blu-ray ♯03 発売日:11月2日 鳥山明原作による大人気アクションアニメの劇場版のパック第3巻。 フリーザの兄・クウラが弟の仇を討つため地球に現れる『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』と、 メタルクウラと戦いを繰り広げる『~激突!!100億パワーの戦士たち』を収録。 ここを編集 1991年7月公開。ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空に続く劇場版第八作。第九作に~激突!!100億パワーの戦士たちがある。 http //www.b-ch.com/contents/feat_dragonball/ 監督 橋本光夫 監修 西尾大介 原作 鳥山明 脚本 小山高生 作画監督 前田実 作画監督補佐 佐藤正樹 動画チェッカー 福島伸一郎 美術監督 松宮正純 検査 酒井日出子 撮影 福井政利 特殊効果 下川信裕 編集 福光伸一 ネガ編集 麻生芳弘 音響効果 新井秀徳 録音 二宮健治 録音助手 渋江博之 記録 原芳子 音楽 菊池俊輔 助監督 藤瀬順一、布施康之 アニメーション制作 東映 ■関連タイトル DRAGON BALL THE MOVIES Blu-ray ♯03 DRAGON BALL THE MOVIES #05 とびっきりの最強対最強 サウンドトラック「ドラゴンボール」「ドラゴンボールZ」大全集 アニメコミックス ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強 ドラゴンボール 全曲集 ドラゴンボールZ ベスト ソング コレクション “LEGEND OF DRAGONWORLD” Dragonball Z 孫悟空伝説 テレビアニメ完全ガイド DRAGON BALL 金色の戦士 ドラゴンボール アニメイラスト集 東映アニメーション40年ガチンコ奮闘史 アニメ『ドラゴンボールZ』『聖闘士星矢』『トランスフォーマー』を手がけた男 フィギュア・ホビー:ドラゴンボール 原作コミック 鳥山明/ドラゴンボール 完全版 1巻 rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
https://w.atwiki.jp/dbhg/
お知らせ・新製品情報 みんなのショーケース其之二を追加!(2019/1/25) ドラゴンボール改03 キャラクター比較を更新!(2010/12/19) ドラゴンボール改サイヤ人伝説 (12/17 画像更新) みんなのショーケースを更新! 概要 2003年3月に発売がスタートしたバンダイのドラゴンボールHGと2010年3月からスタートしたドラゴンボールDGのまとめWikiとして 開設しましたが発売中止のためドラゴンボールフィギュア全般のまとめwikiとして利用してください。 ドラゴンボール フィギュア @ wikiについて ドラゴンボールフィギュアファンの方は是非編集に参加してください。 ドラゴンボール DG HG @ ウィキはみんなで気軽に編集できます。 記事の編集、新規ページを作るのに登録は必要ありませんが、登録をしていただけると更に多くの機能をご利用になれます。 登録に必要なのはご希望のIDとメールアドレスだけです。 サイト内検索 検索
https://w.atwiki.jp/shachozero/pages/17.html
あの作品のキャラがルイズの世界に召喚されました wiki 遊戯王DM公式サイト 遊戯王.com ゼロの使い魔 アニメ公式サイト ゼロの使い魔 第二期 公式サイト
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/43581.html
登録日:2019/12/30 (月) 07 08 39 更新日:2024/05/17 Fri 17 08 46 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ×パンプット×ミスターサタン かませ犬 かませ犬←悟空専用 かませ犬←相手が悪すぎた アフロ チャパ王 ドラゴンボール ドラゴンボール登場人物項目 一星龍(進化前) 不遇 八手拳 出オチ 初登場が第22回天下一武道会~無印編終了まで 地球人 天下一武道会 天下一武道会優勝者 実力者 柴田秀勝 武道家 相手が悪すぎた 褐色 足元がお留守 達人 鳥山明「チャパ王って?」 おやおや ずいぶんかわいいお相手ですな Q:お おい あれチャパ王じゃないのか!? Q:チャパ王…って? A:チャパ王とは、漫画『ドラゴンボール』の登場人物である。 CV:柴田秀勝 ●目次 人物 活躍 アニメ版の活躍 技 強さについて 人物 世界的に有名な武道の達人。 身長185cmで体重82kg。エイジ710年生まれの43歳。 インドの修行僧のような恰好をした褐色肌の男性で、アフロヘアーに髭を生やしている。 趣味は技を磨くことで嫌いなことは負けること。妻と3人の子供がいる。 アニメ版では道場を開いており、多くの弟子を抱えていた。 天下一武道会の出場経験があり、その際には対戦相手からただの一度もかすられもせずに優勝をかっさらっている実力者。 そのため武道家の間では名の知れた存在となっており、彼が武道会会場に現れた時には場内がざわついていた。「お おい あれチャパ王じゃないのか!?」 ヤムチャ曰く「とにかくすさまじいほどの達人」で、チュン(亀仙人)も悟空vsチャパ王の試合が始まる前に「とんでもなくやっかいな試合をしそうじゃのう」と語っている。 普段は落ち着き払っており丁寧な口調で話をするが、人を見かけだけで判断する悪いところがある。 予選会で悟空と対戦する事となった時には、彼を子供だと思ってなめてかかり油断が生まれている。 負けず嫌いなので、子供相手についムキになる大人げないところもある。 名前の由来はインドのパン料理「チャパティ」。(*1) なお「チャパ王」と呼ばれてはいるが、どこかの王様なのか、あるいは何かの称号なのか、はたまた元々そういう名前だったりするのかは不明。 活躍 第22回天下一武道会編 久々に武道会に出場し、予選第1試合で悟空と当たる。 前回大会を見ていなかったのか悟空がただの子供だと思い、手加減で相手をして勝とうとする。 「さあ どこからでもかかってきなさい!」 しかしその直後に顔面にパンチを一撃食らい、悟空がただの子供でない事に気づく。 「ふふふ…… なるほど ただのこぞうではないようだな…」 「うらむなよ 敗北をしるのも また修行だ」 顔が本気となり必殺拳の「八手拳」で反撃するが、悟空に全て受け止められてしまい、足払いをされて転倒してしまう。更には悟空から「足もとがおるすになってたよ」と挑発されてしまい、とうとう頭に血が上ってしまう。 「お おのれ…………!! くそガキが~……!! ぐおおおーっ!!!」 つい力任せに殴ろうとするが、その直前に悟空に上空に逃げられてしまう。 だが上空では自在に動く事ができないため、これはチャンスだと考え拳を構える(*2)。 「ふはははは!空に舞うとはおろかな!空では 自在にうごけんぞ!!狙えといっておるようなものだ!!」 「もらったあ!!!」 そして悟空が落ちてきたタイミングでパンチをお見舞いしようとするが、悟空はそれを息を爆風のように吐き出し一瞬だけ自分を止めるという離れ業で回避する。 その直後に悟空の強烈な蹴りを食らって吹っ飛び、場外負けとなった。 ちなみにこの時の悟空はまだ全然本気を出しておらず、彼に勝った後で笑顔で「手加減しねえとあの人死んじゃうもんな」と言っており、舐めプするはずが逆に舐めプされてしまう結果に終わってしまうのだった。おのれぇ!クソガキィ! 第23回天下一武道会編 前回のリベンジを果たすために再度天下一武道会に出場。 予選でまたも悟空と当たる(クリリンからも「またチャパ王だ」と言われた)が、前回の雪辱をという意味では絶好の相手だと考え最初から全開で行く事にする。 「またもや最初の試合がきさまとはな…」 「まあ よかろう…前回の雪辱をはらすという意味では絶好のあいてではある…」 しかし、会場の注目は悟空に集まりきっており、アニメ版ではモブにすら「チャパ王も運が悪すぎるぜ」と言われるなど散々な言われようだった。 あれから更なる修行を積んだのか自信満々で試合に臨むが、構えすら取らない悟空を見て「武道をなめている」と判断し怒りの表情となる。 「く…! それが構えか……………」 「ふざけおって…………!! 武道をなめるといたいめにあうぞ!」 「つあお――――っ!!!!」 試合開始早々に悟空に蹴りかかるが、その直後に悟空の姿を見失う。 「なっ!!! どっ どこだっ!! どこに消えたっ!!!」 「そうか!! またこのまえのように上だなっ!!!」 気配を完全に消し背後に回り込んだ悟空を見つける事が出来ず、前回大会のように上に逃げたと思い見上げるが、その瞬間に悟空から首筋に手刀で当て身を受け、気絶して予選敗退となった。 アニメ版の活躍 無印 第22回天下一武道会で悟空に負けた後、ピッコロ大魔王編にて、自分が構える道場にタンバリンが襲来する。 八手拳で果敢に挑むものの全て見切られた上、「それなら俺様のは百手拳だ」と連続パンチ(どう見ても100本には見えない)で壁に叩きつけられ絶命。 仇を討とうとした弟子達も殺されてしまうが、後にドラゴンボールで全員生き返った。 …と書いたがこちらでもただのやられキャラで特にこれといった活躍はしていないのであるが。 その後、第23回天下一武道会にも登場するが結果は上述の通り。 なお、シーンによって乳首の色が黒い時とピンク色の時があるなど、描写が安定していない。 技 八手拳 受けてみよ!我が八手拳をーっ!! すさまじい速さで拳を繰り出し相手と戦う拳法。 あまりに早い動きのため8本の腕があるように見える事からこの名前がついた。アニメ版で腕が4本にしか見えないシーンがあるのはご愛嬌。 悟空には全て受け止めていたものの、その様子を見ていたクリリンとヤムチャが驚いていることから、当時の彼らでは全てを受け止めることは難しい模様。 後に悟空が天津飯の「四妖拳」に対抗するために似たような技を使っている。その天津飯もジャッキー・チュンとの対戦で6本ではあったものの似たような技を使ったがこちらは見切られてしまった。 強さについて 本編では2度も悟空にあっさりやられたため、経歴や実力とは裏腹にかませ犬のイメージが強い。 だが、それ以前の賞歴や、ヤムチャが「すさまじいほどの達人らしい」と評したり、亀仙人も悟空との試合に注目し「孫悟空もとんでもなくやっかいな試合をしそうじゃのう」と悟空にとって苦しい展開になることを予想したこと、彼に快勝した悟空を見てヤムチャが「なんてやつだ」と驚いていることから、チャパ王は悟空達には及ばないもの常識を超えた達人であると考えるファンもいる。 また、試合後の悟空にクリリンが「初戦からいきなり飛ばしているとばてちゃうぞ」と語ったことから、その試合内容はクリリンから見ても悟空が手加減しているようには見えないほどの激しい戦いだったことを物語り、悟空の3年間での成長ぶりを示す結果となっている。 そのため、予選で悟空をはじめとする亀仙流の武道家たち、並びに鶴仙流の天津飯と餃子に当たらなければ難なく本選出場を決め、パンプットや男狼辺りに当たっていれば準決勝あたりまで行っていた可能性もある。くじ運が悪すぎた。 しかし次の予選では、気配を完全に消した悟空が武道を舐めているようにしか見えていなかったので、天津飯には「それに気づかんようではチャパ王は勝てん」と言われていた。 アニメでは相対するうちに悟空が何倍もデカく見え、自身との格の差に気付いて脂汗を流す姿が描かれた。 が、自身のプライドの為、勇気を振り絞って向かっていったが、結局は原作通りに倒されてしまった。 負けたとはいえ、悟空の潜在的強さに気付いたと言う点においては原作での面目躍如は果たしたので、やはりチャパ王もまた一流の格闘家だったのだろう。 本当に相手が悪すぎた。 次の24回天下一武道会に参戦し、ミスター・サタンと対戦したのかは不明。 年齢(*3)もあるし、その時には現役を引退して、後進の指導に専念していたのかもしれない。 「うらむなよ」 「追記・修正を知るのもまた修業だ」 「なっ!!! (編集ボタンは)どっ どこだ!!」 「そうか!! 上だなっ!!!」 トン △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] この時点でそれなりに歳く -- 名無しさん (2019-12-30 07 21 19) 歳食ってるっぽいからサタンとは入れ替わりだったんだろうか -- 名無しさん (2019-12-30 07 24 27) 「ミスター・サタンはチャパ王に勝てるか?」って話題で盛り上がった事はあるなw -- 名無しさん (2019-12-30 08 57 43) 21回は強すぎて出禁になったのか?と思ってしまう -- 名無しさん (2019-12-30 09 08 05) 相手が悪かった -- 名無しさん (2019-12-30 12 04 18) 出番これだけだけど名前のせいかやけに印象に残るキャラ -- 名無しさん (2019-12-30 12 53 33) 一星龍じゃねーか!! -- 名無しさん (2019-12-30 14 24 28) 悟空に完敗して引退か実はサタンはチャパ王より強かったか -- 名無しさん (2019-12-30 15 05 31) 何気に悟空と再戦してるのが印象深いよね。敗戦から大真面目に修行してきたみたいだし -- 名無しさん (2019-12-31 17 40 07) 本選第1試合で戦かったパンプットより、予選で戦かったチャパ王の方が強いと思う -- 名無しさん (2021-05-15 04 25 03) 亀仙人が一目置くほどの達人とは思えないんだよなぁ……どう考えても亀仙人の方が遥かに強いでしょうに。あるいはかつての優勝時(22回大会から少なくとも8年以上前)はもっと強かったけど、そこからロクに修行せずに衰えたのか -- 名無しさん (2021-05-15 05 32 02) 亀仙人もパンプットは常識の範囲としてスルーだが、チャパ王は悟空の初戦に「厄介な相手」悟空の圧勝に「わしヤバいかもしれん」ってぐらいだしな>チャパ王の方が強いと思う -- 名無しさん (2021-07-02 01 15 29) しかも作中1回目の天下一武道会・レッドリボン・占いババを経たうえでの評価。桃白白はヤムチャや亀仙人が見てないとして、ミイラくんやアックマンより強いのか? -- 名無しさん (2021-07-02 01 21 44) 悟空が八手拳を全部受け止めてるのを見てクリリンとヤムチャは驚愕してるから、この2人とならかなりいい勝負をしそう -- 名無しさん (2021-07-29 00 23 35) せめて無の状態を分からなくても不思議に感じてればな、ふざけるな・武道を舐めてるとかと言うとやはり株が下がる -- 名無しさん (2021-09-12 10 27 19) 何故か最近になってMADが多数作られるようになった謎の魅力あるキャラ -- 名無しさん (2021-12-11 22 27 19) こうしてみると同じ大会で悟空に食らいつけたナムさんってZ戦士以外では破格の強さだったな(桃白白には劣るが) -- 名無しさん (2021-12-12 08 39 08) >シーンによって乳首の色が黒い時とピンク色の時があるなど この文の記述者はなにを考えてチャパ王の乳首に着目したのか… -- 名無しさん (2022-04-10 12 04 58) 名前の由来はお茶っ葉だと思ってた… -- 名無しさん (2022-07-05 22 31 43) 良く言えば彼は世代交代の引導を渡した -- 名無しさん (2022-09-20 20 23 07) 20回目までは王・長島クラスのレジェンドだったと思われる。 -- 名無しさん (2022-09-21 20 40 19) 個人的にはチャパ王>ナム>>>パンプット≧サタンってイメージ -- 名無しさん (2023-12-29 15 51 53) チャパ王がZ戦士なパラレルワールドがあってもいい -- 名無しさん (2024-02-04 22 12 29) ヤムチャと戦ったらそこそこ健闘しつつも普通に負けそう -- 名無しさん (2024-03-13 19 17 10) 名前 コメント